地元(出身地)Jリーグチームの熱狂的サポーター二人の対談のため、
今回はサッカー談義はNGで仕事の話をしてくださいとオファー。
今回インタビューされる人は、渡辺圭輔(わたなべ けいすけ)。
エンジニア経験も10年を超え、さらなるステップアップを目指すコスモストークの次世代ホープです。
今回前編では、ラグビーに打ち込み、おぼろげながら将来を考え始めた高校時代のこと、
大学時代のアルバイトで業務システムの合理的な仕組みに感化され、
SEになる決意をするまでの青春時代を振り返ります。
偶然にも『ラグビーワールドカップ2019』の開催中に行われた今回の対談インタビュー!!
開発経験3★年以上のキャリアをもつ井口部長が、
部署間の垣根を越えてナイスアシスト?なインタビューでこの日だけは真面目な仕事の話を聞き出します。
互いに認める、熱狂的サポーターの二人。
井口: |
まず言っておきたいんだけど、二人だとサッカーの話ばかりしていると思われているところは 誤解があるよね。 お互い、チームに対する想い入れも大きいし、なんといってもまさに今! J1でチーム同士が競い合っている最中ではあるよ。 でもだからといって、なべちゃん(渡辺のこと)とは、 サッカーの話で白熱して議論になったりとかはないね。 ※このインタビューは2019年10月に行われました。 |
渡辺: |
井口さんも自分もかなりの熱狂的サポーターだと思いますね。 お互いシーズン中はホームだろうが、アウェイだろうが、スタジアムに行って応援しますしね。 最近はそこまでではないですが、一時自分は全50試合ある内の 行かなかった試合が5試合くらいで、ほぼ全部の試合に応援に行ってた時があったくらい。 そう言えば、そんな二人なのにそこまで熱く語ったりとかはないんですよ、、本当に。 |
井口: |
それはなべちゃんの性格があるだろうね。 絶対に他のチームを批判したり、思い込みで評価したりするところが無い。 人によっては、そうしてしまうけど、なべちゃんはそういうところが無いよね。 |
渡辺: |
その理由を説明すると、サッカーの話になってしまうんですが、、 そうですね、簡単に言うと、同じJ1で戦っているチームでも、 それぞれの成り立ち方、選手の層、資金の面とか、いろんな要素があるので、 ぜんぜん異なるんですよ。 だから、簡単にこのチームはこうだとかを決めたりするのは非常に難しいところがあります。 |
井口: |
この話、話し始めると長くなるよ~。 まー、今回はサッカーの話はNGというルールだから、この辺までにしておいて。 ここからは、なべちゃんに自分からインタビューするということでいいのかな。 あと、もちろん仕事の話でね。 |
とりあえずビールで乾杯!!ここからは仕事の話を。
勉強よりもラグビー中心の生活、将来の目指す方向を決めた高校時代。
井口: |
まずはお決まりだけど、そもそもSEになろうと思ったきっかけから、聞いてみようかと。 いつごろからSEになろうと考えてた? |
渡辺: |
きっかけと言えるかわからないですけど、 これからはコンピューター関係の仕事をやる方がいいんだろうな、くらいに漠然と思っていて。 ちょうど中学生くらいの時に「Windows95」が発売されて、 高校で大学の進路を決める頃「Millennium」が発売されたという時代背景もあったと思います。 高校の進路指導の先生に理系の大学に進めば、 なんとかその方面の仕事には就けるといわれて。 結局、偏差値の高い情報系は無理だったので、機械系に進みましたね。 高校では部活にかまけてあんまり勉強してなかったんで、、 |
井口: |
高校の時はラグビー部だったよね? で、勉強そっちのけになるような、そんなに強いラグビー部だったの? |
渡辺: |
いやいや、そんな強豪校だったとかではないんで、お恥ずかしい話ですが。 それでも高校三年の2月の花園(全国高等学校ラグビーフットボール大会)までやると 自分的には決めていたというか、思いがあったんです。 結果は9月の予選の時点で負けてしまって、引退となったんですが。 でもその時期まで高校生活を部活中心で過ごしてしまったので、 まぁ最悪は1年浪人してそこでしっかり勉強するかなぁ、 と思ってたところがあって、そしたら実際にそうなってしまったという笑 |
井口: |
ラグビーとサッカーは、高校三年の遅い時期に重要な大会があって、 勝ち進むとずっと引退できないよね。 ラグビーは「花園」、サッカーだと「選手権(全国高等学校サッカー選手権)」っていう。 自分も選手権の出場を目指して県大会の決勝まで行ったから、 11月まで現役でやってたなぁ。 |
渡辺: |
サッカー部で思い出しましたけど、隣で練習していたサッカー部のキャプテンが 選手権で11月まで現役を続けていて、それでも現役で名門の国立大学に合格したんです。 その時は、さすがに部活していたから、 一浪してもいいと思っていた自分が恥ずかしくなりましたね。 ほんとに余談でしたね、、すいません。 |
井口: |
久しぶりにその頃のことを思い出しちゃった感じ?笑 いやそれでも、自分の高校時代にくらべれば将来のことちゃんと考えてたと思うよ。 部活しかしてなかったのは同じだけど。 目先のことだけじゃなくて、これからの時代も読んで進路を決めていたわけだから。 |
渡辺: |
井口さんはちゃんと考えてなかったんですか? |
井口: |
自分は東京に行きたい!ってことしか考えてなかった笑 ちなみに、ラグビーやってた時のポジションはどこだった? 今まさに「ラグビーワールドカップ」開幕したところで、話題としてはちょうどいいね。 |
渡辺: |
フッカーってわかりますかね。 ワールドカップの日本代表だと堀江選手がやっているところです。 |
井口: |
スクラムの要! スクラム組んだときの最前列の3人の真ん中でしょ。 相手からの当たりに対しても強くないといけないから、パワーもいるし、 パスの正確さとか器用さも必要だよね。 |
渡辺: |
堀江選手と同じポジションって言ったら、すごいレベルの選手なんで 比べるあれでもないですが。 井口さん、ラグビーも詳しいですね。 |
井口: |
前回のワールドカップから見てはまってるね。 ラグビーって、選手がそれぞれの特徴を活かして、 全員が活躍できるところが見事というか、見ていて本当に面白い。 あっ、もしかしてなべちゃんのその性格はラグビーの経験が影響してるかもね。 |
渡辺: |
そうなんですかね? どのあたりが? ちょっとブームに乗っかってるんじゃないかと思われたら恥ずかしいので、 自分では明言できないですが。 |
井口: |
うーーん、早くもなべちゃんの本質に迫ろうかというところだけど、 今回の作戦としては、このあたりの話は最後にとっておきたいんだよなぁ。 一旦、SEになるきっかけに話を戻そうか。 |
アルバイトで触れた業務システムの仕組みに感化され、SEになる決意をした大学時代。
井口: |
で、その後大学に進んで、SEとして就職するっていうことになるのかな?
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渡辺: |
大きな流れはそうなんですが、大学時代にSEになろうと決めたきっかけというか、 そうしようと決めるに至った出来事はありましたね。 |
井口: |
それまでは、なんとなーくパソコン使う仕事に就こうかなというくらいだったのが、 将来はシステム屋(SE)になると? |
渡辺: |
はい。とは言え期待されるようなインパクトのある出来事があったわけではないですよ。 |
井口: |
大丈夫!そんなのは期待してないから。
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渡辺: |
そうですか、じゃあ、ありのままをお話しますけど、 大学の時にドラックストアとコンビニ、2つアルバイトを経験したんです。 最初がドラックストアで、その後コンビニだったんですが、 どちらとも仕事で商品の発注を任されていました。 最初にバイトをしたドラックストアでの発注作業は、コンビニと比べて、古いやり方をしていました。 発注専用の端末があって、それに必要な個数を入力して発注依頼をするのですが、 そのタイミングというのが、商品の棚を実際に回って、 自分の目で在庫が少なくなってきたのを確認して、そろそろ発注しないといけないなと判断をして、 そこでやっと発注依頼をかけるというものでした。 |
井口: |
昔はどこもそうだったよね。 すぐに思い付くデメリットだけを挙げるとすると、一番ありがちなのは、単純に入力ミス。 あと、どの商品をどれだけ発注するかの判断も、 売れてる商品かそうでないのか、個人の感覚にたよるわけだから正確とはいかないよね。 |
渡辺: |
はい、本当におっしゃるとおりで。 アルバイトといえども、実際けっこう神経を使って作業をしていたと思います。 でも一方で、これから寒くなるから、この商品の発注を増やそうとか、 最近TVCMが流れてて、この商品人気だからちょっと多めに発注しておこうとか、 人によっては経験や感覚を活かせる楽しい作業だったかもしれませんけど。 |
井口: |
おっ、なべちゃん今、なかなかいいこと言ったよ! 感覚的なところって、あいまいなんだけど、実際はどの仕事にも必要な部分だったりするからね。 そういう視点が、SEには結構大事なんだよ。 じゃあ、もう一方のコンビニの発注作業はどんなものだった? |
渡辺: |
コンビニの場合はお会計の時に入力されるPOSレジを通じて、 「いつ/どの商品が/何個売れたから/在庫は何個残っている」ということが、 自動的に一括で管理されるわけですから、環境としてはまったく違うものでしたね。 当時は発注の仕事が楽になるとか、人的なミスも減らせるという部分も、 もちろん感じたとは思いますが、今でも覚えているのが、 必要な情報が必要なところへ淀みなく回っているんだという システムの仕組みが理解できたときに、キレイだなぁと思ったんです。 「キレイ」という言葉が適切かはわかりませんが、 こういうもの、こんなシステムを作る仕事がしたいと思ったんです。 |
井口: |
なるほどね、それで販売管理システムに興味をもってSEになると決めたわけだ。 発注する環境が対照的だったというのも、動機付けとしては良かったんだろうね。 進路に迷いはなかった?他にやりたいこととか? |
渡辺: |
もうSE1本で迷いはなかったですね。就活もそれに絞っていましたし。 でも、販売管理システムということには限定はしていなかったです。 当時は出来ることならたくさんの人が使ってくれるシステムで、 大きな仕事がしたいという気持ちはありましたね。 例えば当時イメージしていたのは、大手鉄道会社のシステムとか。 なので、先ほど話したアルバイト先でのきっかけエピソードは、 入社試験の時に何度も面接で話した内容ではあるんですよ。 |
井口: |
どうりで!良く出来た話だなぁとは思ったんだよ笑
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渡辺: |
まぁ、鉄板ですよね。
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井口: |
規模の大きさは別として、今のSEの仕事は たくさんの人に使ってもらえるものが作れる時代になったと思うね。 自分の若いころだと、スマホも携帯もないし、 仕事においてさえ、パソコンが1人1台という時代ではなかったから、 直接、人がアクセスして使ってもらえるようなものは稀だったなぁ。 人に使ってもらえるシステムで、思いつくものとしたら、銀行のATMくらいなものだった。 そういう意味では、なべちゃんはやりたかったことがやれているし、 今後は努力次第で規模の大きいものにも携わっていけるだろうし、 そこはうらやましいね。 |
渡辺: |
自分からすれば、井口さんは時代の大きな変わり目を経験しているから、逆にうらやましいです。 ちょうど自分がこの仕事に就いた頃は、パソコンが個人的なものとして普及し始めていて、 インターネットが出現した後の世代です。 それでも、日々技術革新や世の中の変化があって、それに追いついていかないといけないですが。 |
井口: |
インターネットは特に大きな変わり目だったけど、これまで大小いろんな変革時期があったなぁ。 それでもエンジニアとして長年やってきて思うのは、技術的なものを新しく取り入れたり、 例えば新しい言語を覚えていったりすることは、やれば出来ることだし、 それほど重要なことではないと思っていて。 そのことは、今日なべちゃんに伝えたかったことのひとつ。 |
渡辺: |
そうでしたか、なんかいいタイミングだったみたいです。 あと数年で40歳になるのを目前に、自分も最近そのことを考えていて。 これまでの様に、がむしゃらに技術を取り入れることだけではなく、それは当然のこととして、 次の段階に向けてやっていかないといけないなと。 |
井口: |
その話、もうちょっと突っ込んで聞きたいところだけど、、 やっぱり終盤にとっておこう。 まだまだ聞くことがあるから、一旦インタビューを先に進ませてもらうとして。 あと、うらやましいついでに! 自分も昔、コンビニでバイトしていたんだけど、当時は前者のドラックストアのやり方だったから、 毎回バイトの帰りに店のオーナーが残った弁当を何個も持たせてくれてたんだよ。 |
渡辺: |
人情味があって、なんかいい話ですね。 今だと、システムの構造や契約の問題なんかで、なかなか考えられないことですが。 井口さん大食いだから、本当に助かったんじゃないですか? |
井口: |
当時は今よりもっと大食いだったし、学生でお金もなかったし、、本当に助かったよ。 新しいものに意識が向きがちだけど、 古いやり方でよかったことも、やっぱりあるってことだね。 |
次回、中編ではエンジニアとしていろんな現場を経験した20代の頃の話から、
スキルチェンジを経験し、上流工程にも携わるようになった30代の今、
渡辺が次に見えてきた目標や方向性について、さらに踏み込んで聞いていきます。
PROFILE
インタビューされる人
渡辺 圭輔(わたなべ けいすけ)
埼玉県さいたま市(旧浦和市)出身
新卒でシステム開発会社に入社。
エンジニアとして業務系基幹システムの開発に多く携わる。
2013年コスモストークに入社後は、
汎用機からオープン系へのスキルチェンジを経て、
近年はBtoC(EC、医療教育等)向けのWeb系開発に参画。
現在は上流工程にも携わり、着実にスキルを積み上げている。
インタビューアー
井口 東(いぐち あづま)
長野県松本市出身
コスモストークシステム1部 部長
長年のキャリアの中で様々な業種、上流から下流までを経験。
若手のころからプロジェクトリーダーを多く経験し、
その後マネージャー職に携わり、現在に至る。
近年は金融系を主に、通信や放送系など業種を問わず、
確実にプロジェクトを推進する対応力と調整力で、
顧客から厚い信頼を得ている。
プライベートでは50歳を過ぎた現在も、サッカーチームに所属し、
公式大会にも出場する脅威!?の体力の持ち主。